タイトルイメージ my recommend items...No1.
Impressions
for each refill

このページでは、実際に私が試したリフィルの感想を発表します。普通の文具店で購入できる代表的なリフィルや、注目のリフィルを中心に買い集めて比較しています。 (以下はあくまで、私の個人的な感想です)

SCHMIDT easyflow 900M シュミット イージーフロー 900M

ドイツのシュミット社は、多くのペンメーカーにリフィルのOEM提供を行っている代表的な替え芯メーカーです。滑らかな書き心地で"するする"と滑るように書けるうえ、黒のインクが濃いので書いていて気持ちが良いです。さすがeasyflowといったところでしょうか。実際にKARASを含めた多くの高級ペンメーカーが標準採用していることからも分かるように、ハイグレードな定番リフィルです。また、以下に出てくるeasyflowという名前の芯は基本的にこの芯をベースにしたOEM製品です。いずれもペン先が気持ちよく転がる点が共通しています

DELT M デルタ M

南イタリア・パレーテで創設された高級筆記具ブランドDELTA(デルタ)の替え芯です。太さはM(中字)ですが、書いてみると他の替え芯よりもインクの色が薄く、線も少し細いように感じます。滑らかな書き味ですが、滑りすぎないので文字のトメがきれいです。書き味は他の高級リフィルと比べても引けをとりませんが、全体としては標準的という印象です。

OHTO Softink PS207NP オート ソフトインク PS207NP

世界に先駆けて実用的なボールペンを製作したことで知られる日本のブランドOHTO(オート)の替え芯です。今回入手したのは細字(F)にあたる0.7mmのタイプで、他のメーカーの中字(M)よりも細めです。一般的にはボールが小さくなるほど書き心地は悪くなりますが、これなら許容範囲だと思います。細かい文字や漢字が書きやすく、好印象でした。

OHTO Softink 80-70NP オート ソフトインク 80-70NP

同じくOHTOの0.7mmボールです。文字の細さがやはり好印象です。今回試したG2タイプの替え芯の中では唯一のプラスチック製のボディなので、愛用品に安っぽい芯を入れることに抵抗を感じるかもしれません。ただし、なぜか上記の製品よりもこちらのほうが書き味が良く、そのうえ価格も100円程度。書き味に目立った特長こそ無いものの、コストパフォーマンスの高さは抜群です。ただし、インクが減る頃に書き味が悪くなるという評価が聞かれます。

AUROLA M アウロラ M

アウロラ社はペン先からボディに至るまで、全て自社工場で生産しているイタリアを代表するメーカーです。書き味も、インクの出も悪くはないのですが、他の高級リフィルと比べてしまうと全体的に今一歩及ばずというのが個人的な印象です。自社製造と聞いて期待する特別な部分が感じられず、個人的にはもう少し特徴が欲しいと感じました。

S.T. Dupont easyflow M STデュポン イージーフロー M

高級万年筆やライターなどで有名なフランスのS.T. Dupont(STデュポン)社の替え芯です。その書き味は今回試した中で飛びぬけてリッチです。インクの色が濃いのも特長で、ボールペンが苦手とする書き始めの部分からしっかりインクが出るので小さな文字でもストレスを感じません。また、普通のノートやコピー用紙でも高級紙のように滑らかに書けてしまうなど、まさに最高級の書き味でした。ただ、これだけたっぷりインクが出るという事は減りも早いはずで、左利きの方は手の汚れも気になるかもしれません。シュミットがOEM製造しているeasyflowですが、その書き味は本家シュミットとは全くの別路線です。やや手に入りにくいですが、一度は試してみてほしい話題の芯です。


▼S.T. Dupont 替え芯 40854BK / ¥880



Fisher space pen 1/15 フィッシャー スペースペン 1/15

かつて宇宙飛行士が無重力空間で文字を書くために開発され、今も実際にすべての宇宙飛行士が使用しているのがこのフィッシャー スペースペンです。どんな場所でも、どんな方向でも書くことができ、長期保存も可能という優れた特長があります。世間的には書き味の評価も非常に高いようですが、今回比べたリフィルの中ではかなり見劣りする印象を受けました。ただし、極寒や灼熱の過酷な環境で使用される方や、 ベッドで仰向けで使う方、水中で書く方など、特殊な用途になればオンリ-ワンの力を発揮してくれるはずです。

MONTEVERDE Softball P13 モンテベルデ ソフトボール P13

もともとアメリカでヨーロッパの高級筆記具を輸入販売していたYAFA PEN COMPANYのグリーンバーグ社長が、特別の思いを込めて作ったブランドがMONTEVERDE(モンテベルデ)です。書き初めに少しインクがかすれやすい傾向がありますが、それ以外は特に気になるところもなく概ね好印象です。インクの色や量もちょうど良く、かなりバランスが取れています。新鋭ブランドながら多くのファンがいるというのも納得です。インクの色は薄めでナチュラルな雰囲気なのも好印象。

MONTEVERDE Ceramic Gel P42 モンテベルデ セラミックジェル P42

同じくモンテベルデの替え芯です。ゲルインクだけあって飛び抜けて濃い、しっかりとした黒がでます。たっぷりインクを出しながら、するすると書けるので気持ち良いです。ただペン先のボールにやや遊びがあり、急いで書くと繋げ字になってしまうことがありました。重いペン軸とは相性が良くないかもしれません。それ以外はかなり好印象なので少し残念です。

ROMEO easyflow M ロメオ イージーフロー M

銀座伊東屋オリジナルのステーショナリーブランドROMEO(ロメオ)の替え芯です。するすると滑らかにペン先が走り、インクの濃さやインクの量の具合もすべてがハイレベルです。本家シュミットのeasyflowと同じく、信頼できる定番品として使うことができそうです。日本の老舗伊東屋の名に恥じない優れたリフィルです。東京なら直営店がたくさんあるのでインクが切れたときに本家シュミットよりも確実に再入手できるはずです。

Faber Castell M ファーバーカステル M

ドイツで生まれた世界最古の筆記具メーカーであり、現在の「鉛筆」の原型をつくったファーバーカステル社の替え芯です。ペンが走り始めると滑らかですが、インクの量は少なめで書きはじめに少しかすれやすい印象があります。インクの色に鉛筆のような優しい雰囲気があるのが個人的に好みです。



そして、私のナンバーワンは・・・

詳細画像 PELIKAN MADE IN GERMANY 337M ペリカン 337M

ドイツで生まれた伝統的な万年筆メーカーPelikan(ペリカン)の替え芯です。とにかく書き心地が良い! もう"するする"を通り越して"ぬるぬる" と表現したほうが正しいのではないでしょうか。書いていて気持ちがいいですし、疲れない。実は今回の比較で最初に試した替え芯だったのですが、その滑るような書き心地に衝撃を受けました。芯が変わるだけで、こんなにも変わるものなのか、と。そして、すべてのリフィルを試し終えた後でも、やはりこのリフィルの良い印象は際立っています。特に今回はペン軸にずっしりとした重さがあったため、滑らかな書き味との相性が良かったのではないかと思います。少し重たく感じるペン軸も、ペン先が滑らかに走ればまったくデメリットを感じさせません。特別な書き味から興味が沸いてブランドの背景を調べてみると、ペリカンの歴史は絵具とインクの工場から始まったそうです。現在でもインクのクオリティは非常に高く、万年筆やボールペンはもちろんプリンター用のインクまで製造しているんだとか。そうした技術力やノウハウが込められていると思うと、この絶妙な書き味にも納得です。そして、文字がギラギラと光らず優しい色味なのも好印象でした。


▼ PELIKAN 337 ブラックM中字 (¥880)



▼ PELIKAN 337 ブラック F細字 (¥880)


今回、ひとつのペン軸でいろいろな芯を試してみたことで、それぞれの芯の特長や違いを知ることができました。そこには、たくさんの驚きや発見があり、身近な筆記具についていろいろな事を考えさられました。ペリカンが1番というのも、あくまで私の感想でしかありません。是非、みなさんもいろいろな替え芯にチャレンジしてみてください。そして、好みの替え芯を組み合わせて、あなただけの特別なボールペンを楽しんでください!

※ただいまWEBOでKARASのボールペンを購入されたお客様全員に、私がNo.1に選んだPELIKANのリフィルをプレゼントしています。是非、私が選んだ最高の組み合わせを試してみてください。感想もお待ちしています!

TEXT Hirata Atsuko