初回で1分37秒を記録した大変優秀な精密コマ。少しずつ回し方を変えることにより徐々に記録も伸びていき、これは案外早く3分台を出すことができるのではないかと期待に胸を膨らませます。しかし、やはりそれほど簡単なものではなく、少し挫折しそうになりながらも、ひたすら回し続けた1週間の記録です。

まず始めに、コマ長く回すためのコツは何かないかと調べました。幸いこの精密コマには記録に挑戦する偉大な先津が多くおられるので、その方たちがあげた動画やコメントを読み特訓を重ねます。回転数を出すためには手首のスナップも重要とのことでしたので、手首の使い方にも注意しなければいけません。後はとにかく指を弾くスピードを早くすること。そしてそのスピードを綺麗にコマに乗せることを重点をおき、ひたすら回し続けます。2分の壁は1日たたずに突破できました。しかしそこからが長かった。何度回しても何度回してもタイムが伸びません。回す台の高さや立ち方、腕の動かし方や台と体の角度など、様々な点を少しずつ変えながら回し続けましたが、一向に変わりませんでした。そんな中で見つけた、比較的重視するポイントですを以下にご紹介します。

回すときに使用する指です。でもこれは、個人差があると思います。始めは中指で試してみてください。指のストロークが長い中指の方がも回転数もあがり、良い結果に繋がることが多いと思います。しかし、私には中指はコントロールが難しかった…。長く回すためにと指に必要以上に力を入れて弾いてしまい、その勢いでコマがどこかへ飛んで行ってしまったり、床とぶつかり跳ねて土台外でくるくる回り出したり。ようやく用意した土台上で回ったものの、場外に飛んでいかないように、と無意識に勢いが弱くなってしまいます。その点人差し指は使い慣れた指ということもあり、力のコントロールがしやすい。安定した回り方をしていたので、私はこの指で3分に挑戦です。ただ、はじめに中指で試して違和感を感じなかった方は中指を推奨します。きっと人差し指よりいい記録を出すことができると思います。



手首のスナップを利かせること、これは重要ではあるのでしょうけれど、意識しては駄目ですね。おそらく、普通にコマを回そうとすると皆さん自然と手首がしなります。それで十分だと思うんです。その上で『手首にスナップを利かせた方がいいんだな』と更にに手首をひねっていましたが、案の定コマはあらぬ方向へ…。スナップを利かせる、と表現するとなんだかすごく手首を回さなければいけないような気がしますが、どうやらそうではないみたいです。スナップについて考えながら何度も回した結果、手首のスナップを利かせるという感覚ではなく、手首以外の腕の関節は固定する、という感覚で回したほうがいい結果が出たような気がします。力を指先に集中して、指を弾くときのインパクトを手首に伝える、といったところでしょうか。



そして土台です。これは、本当に重要です。上で色々コマを回すに当たってのポイントを挙げてきましたが、正直なところ土台がよければそこまでこだわらなくても3分出たのでは…?と思ってしまうほどでした。もちろん、土台が重要なことはわかっていました。回す場所も平らで摩擦の起こりにくい表面がつるつるとした所を選んでいました。けれど何度試しても2分半の記録を更新することはできません。そんな状態が4日ほど続いた日に、たまたま手元にあったマークニューソンのB&Bプレートを使用して回してみました。すると、これだけで記録が飛躍的に伸びました。もしご自宅に、あまり使用していない磁器のお皿やガラス板があれば、ぜひそれを使用してタイムチャレンジを行ってみてください。驚きの結果が現れるかもしれません。

正直、あまりにも記録が伸びず、これを最後に『やっぱり3分の壁は厚かった』という報告で今回のコマ回しチャレンジを終えようかと考えていました。ですが、B&Bプレートを購入し、試しに1回、と回してみたら、3分6秒72。…ん?いやいやそんなあっさり出ないでしょう、といまいち出した記録を信じきれず、もう一度回してみたら、3分35秒95。出た。出ました。一週間かけて、ついに3分の壁を大幅に更新です!!最後には拍子抜けするほどあっさりと出た記録。これ、最後に試した土台の力が大きすぎて特集記事を書く意味があるのかな…と思いましたがそのあと2日ぶりに回してみたところ、またもや2分前後に逆戻りしました。やはり時間を見つけてはコマを回していた特訓は無駄ではなかった!また3分の壁を越えることができるよう練習に励みます。さらに良い記録が出るように、と模索しながら練習していた日々は、なんだか子供のころの懐かしい気持ちを思い出しました。また楽しんでコマを回していると、周りの大人たちも、みんな目を輝かせ、面白がって参加してくれるんです。本当に学生に戻ったような素敵な時間を過ごす事ができました。皆さんも近くの誰かを巻き込んで競い合いながら、ぜひ3分の記録に挑戦をしてみてください。

文:平田 敦子