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Arm Shell Low Rod
アームシェル・ローロッドベース
(キャッツクレードル)

BRAND : Modernica
DESIGN : Charles & Ray Eames
SIZE : W630×D600×H645 mm
¥143,000(税込み・送料無料)
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20世紀を代表する偉大なチェア

シェルチェアは1949年にイームズ夫妻によってデザインされた 20世紀を代表する名作チェアです。素材には当時開発されたばかりのFRP(ガラス繊維強化プラスチック)が採用され、座面からアームレストまでつなぎ目の無い滑らかな曲面の座面が実現しました。こうして生まれた『アームシェルチェア』は高いデザイン性と機能性を併せ持つチェアとして一躍有名になりました。また、高い耐久性と量産性を兼ね備えており、それまで家具職人の少量生産や定期的なメンテナンスが当然と考えられていた『良質なデザイン』を、誰もが所有できるものにしました。また、様々なカラーのシェルと、組み替え可能な複数のベース(脚)が用意されたことで、それらを組み合わせて幅広い用途に対応できる拡張性の高いチェアとしての魅力が生まれました。

Zenith社の機材で復刻

このシェルはロサンゼルスのMODERNICA(モダニカ社)が復刻を手がける製品です。1949年にイームズ夫妻とともに1stモデルを開発し、1950~82年にかけてシェルチェアを製造していたZenith(ゼニス社)の設備を使って製造しています。当時の金型や製造工程を開発したエンジニアのサール・フィンガーハット氏※が復刻や製造に携わり、金型や原料なども50年代当時のオリジナルにこだわって製作しています。(※2009年没)

低さが魅力のキャッツ・クレードル

ローロッドベース(通称:キャッツクレードル)は座面の最も低いヒップ部分は約25cmとなり、シリーズ中で最も低くなります。オットマンを使わず、足を投げ出した姿勢で快適に座ることができるカジュアルなスタイルはこのベースの大きな魅力です。日本の住宅事情ではソファの近くにリラックスチェアを置くと圧迫感がありますが、この低さでしたら問題なく組みあわせる事ができます。同じ理由でワンルームや狭いリビングでも魅力的にお使いいただけます。用途の近いロッカーベースと比べるとリーズナブルな価格に抑えられるのも人気の理由です。

Zenithのシェル

シェルチェアは、デザイナーのイームズ夫妻とZenith Plastics(ゼニス社)の技術者たちによって開発された革新的なチェアです。当初のシェル(通称1st)はZenithの製品として販売されましたが、後に販売元のHermanMillerの名前が併記されるようになり(通称2nd)、最終的にはHerman Millerの名前のみが表示された製品(通称3rd)が作られました。その後、1989年にHerman Millerが製造販売を終了したことで、シェルチェアの製造は長く途絶えることになりました。しかし生産終了から11年後の2000年に、MODERNICAがゼニス社の古い工場と生産設備を買い取り、開発当時の技術者を集めてシェルチェアの復刻生産を開始しました。それが、このシェルです。

オリジナルとは何か

MODERNICA社による復刻生産から14年後の2014年、Herman Miller社も自社工場で製造したシェルの販売を開始しました。Herman Millerは法的権利が失効した現在でもイームズの遺族が管理する財団(Eames Office)から承認を得て製品作りを行っています。このため、当時と同じ製造設備や開発者が作るものをオリジナルと呼ぶのか、デザイナーの遺族団体が承認したものをオリジナルと呼ぶのか・・・両社とデザインファンの間では"オリジナル"をめぐる論争が続いています。ただしMODERNICA社(Zenith)のシェルと、Herman Millerのシェルは、いずれも他の模造品とは明らかに異なるバックグラウンドを有しており、いずれも"オリジナルとしての価値"を持った製品です。有名なバッグや時計の模造品に価値が無いように、家具の模造品も価値が無いばかりか、それを持つこと自体が所有者自身を貶める行為です。ぜひ、所有する喜びが感じられる価値あるチェア(ハーマンミラー製か、モダニカ製)をお求めください。
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低いシルエット

キャッツクレードルはシェルチェアの中でも最も低いベースです。オットマンを使わず足を投げ出して快適に座ることができるカジュアルなスタイルが特徴です。
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抜群の安定感

細い金属ロッドで複数の三角形を構成する力学的に優れた構造です。この低さでありながらバランスのとれた魅力的な見た目も生み出しています。
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グラスファイバーの質感

座面に浮き出たファイバーはファンの間で『スノーフレーク』とも呼ばれ、イームズのシェルチェアの大きな特徴になっています。発表当時は生産性とデザイン性の両立を謳ったシェルチェアですが、実は生産効率が重視される現代のチェアと比べると、決して生産性の良いチェアとは言えません。シェルに使われているグラスファイバーはグラスファイバーの長いロープを専用のマシンで細かく裁断して作られます。カットされたグラスファイバーは手作業で金型全体に敷き詰められ、その金型の中に樹脂が充填されます。充填された樹脂は時間をかけて硬化し、強靭な特性を持ったFRPのシェルが完成します。金型から取り出されたFRPのシェルはエッジからはみ出たファイバーのカット、研磨、マウントの接着など、いくつもの行程を経て完成します。こうした工程はカリフォルニアにある工場で、人の手によって行われています。
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ラバーマウント

スチールロッドはゴムを介してFRPのシェルと接合されています。シェルの底部にはモダニカのロゴが入っています。
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2021年以降に生産された製品は裏面の接着剤の色がブラックに変更されています。ただし、メーカー在庫の状況などによって2色が混在しており指定はできませんのでご了承ください。

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Designer デザイナー

Charles & Ray Eames / チャールズ & レイ イームズ
デイームズ夫妻はアメリカのミッドセンチュリーを代表するデザイナーです。1940年にニューヨーク近代美術館で積層合板を三次元的に曲げた家具を発表。1941年に結婚し夫妻としてデザイン活動を始めます。戦時中に負傷兵のための添え木の開発を依頼され、そこで積層合板に関する高度な技術を獲得したといわれています。戦後は積層合板を使った家具の開発を積極的に行いました。1948年にハーマンミラー社のデザインディレクターに就任したジョージ・ネルソンがイームズ夫妻をデザイナーとして起用。1950年代になると夫妻が手がけた多くの製品がハーマンミラー社を通じて発売され、スターデザイナーとして人気を博しました。中でも全てプライウッドで作られたLCWは20世紀の名作チェアに数えられています。さらに、当時まだ新しかったFRP(強化繊維プラスチック)を使った『シェルチェア』をZenith社と共に開発し、これまでに無い新しいデザインでも世界を驚かせました。イームズ夫妻が手がけたこれらの製品は現在でもその多くが生産されており、今も人々を魅了しています。

Brand ブランド

Modernica MODERNICA / モダニカ
モダニカは1950~70年代のデザイナー家具や小物を扱うアメリカ・ロサンゼルスのブランドです。モダンデザインのビンテージ家具を取り扱う扱う一方で、オリジナル製品の開発や、ゼニス社の機材を使用したイームズのシェルチェアの復刻などメーカーとしても存在感を高めています。
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Information 商品情報

ブランド MODERNICA / モダニカ
サイズ W630×D600×H645 mm(メーカー公称寸法)
座面の高さ(SH) : 32 cm(メーカー公称寸法)
※座面のヒップの高さ:約25 cm(WEBO実測値)
※座面の膝裏の高さ:約31 cm(WEBO実測値)
※幅(全体):約63.5 cm(WEBO実測値)
重量 5.6kg (シェル:約4.5kg / ベース:約1.1kg)
素材 FRP(ガラス繊維強化プラスチック) / スチール / ゴム
復刻ストーリー Zenith(ゼニス)のシェルチェアを蘇らせたMODERNICA

それは1987年、のちのモダニカ創立者となるFrank NovakとJay Novakがある工場の駐車場で無造作に積み上げられていた12,000個のグラスファイバーシェルを見つけた事からはじまりました。
その工場こそチャールズ・イームズがシェルチェアを誕生させ、1950年~1983年までハーマンミラー社にシェルチェアを製造し納めていた、あのZenith(ゼニス)工場だったのです。
※正確にはこの時、Zenith PlasticsはCentury Plasticsに社名が変わっています。

彼らは1989年モダニカ社を設立。工場再建のため壊れた機械を修理し、シェルチェア製造の鍵となっていた人物を探しました。時代と共に失われたものを一つずつ見つけ出し、繋ぎ合せる事で工場は再び息を吹き返したのです。こうして2000年、Zenith工場の金型とプレス機を使いモダニカはグラスファイバーシェルチェアを蘇らせました。

製造監督を務めたのは、シェルチェア誕生に最も重要な役割を果たしたSol Fingerhut(サール・フィンガーハット)氏でした。彼は革新的な合成グラスファイバー製品を、航空関係、風力、医療機器等むけに開発したエンジニアとして知られ、1949年チャールズ・イームズと共に、グラスファイバーシェルチェアの製造に必要な金型やプレス機を開発しました。モダニカとサール・フィンガーハット氏は素材や製法にもこだわり、当時使用していた機器を使用するだけでなく、グラスファイバーは当時と同じメーカーからまったく同じ物を仕入れ、一部老朽化したZenith工場の金型も当時と同じメーカーで作り直すといったこだわりを持ち、一つ一つ手作業でチャールズ・イームズのフィロソフィーに忠実な製品を作り上げてきました。

2009年、サール・フィンガーハット氏は亡くなるまでずっとモダニカと共に仕事をしてきました。サール・フィンガーハット氏によってデザインされた機器は、現在モダニカのロサンゼルス工場に移され1950年に初めて稼動した時から60年経った今も変わらず動いています。

デザインの版権が切れたことで、様々なブランドや工場によって製造されているシェルチェア。時代と共に製造方法や形、素材など少しずつ変わってきました。そのような中、モダニカはミッドセンチュリー時代の物づくりの精神、オリジナルへのこだわりと歴史を受け継ぐ数少ないメーカーとして世界で知られています。
注意 50年代の製法を受け継ぎ手作業で製造しているため、造りムラ等がございます。ファイバー繊維の焦げや若干の異物混入、脚に若干のがたつきがある場合ございます。スタッキング状態で輸入の為、打ち傷・すり傷・金属部分に劣化等ある場合がございます。これらは不良や交換の対象となりませんので、あらかじめご了承ください。

※表面の汚れは薄めた中性洗剤を使ってタオルで拭き取ってください。洗剤で落ちない汚れの多くは台所用のメラミンスポンジやプラスチック用のコンパウンドを使って落とすことができます。
生産国 アメリカ(カリフォルニア)
内容 本体 / ボックス

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